【伊豆長岡】国清寺

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上杉氏が築いた一大伽藍の面影残る古寺

国清寺は、1368年(応安元年)に関東管領・上杉憲顕が本格的に修築した臨済宗円覚寺派の古刹です。実際の創建は1342年頃、憲顕が父・憲房の七回忌に際して無礙妙謙を開山として招いて創建したとされています。最盛期には子院78、末寺300を擁する壮大な伽藍を誇り、室町幕府3代将軍・足利義満の時代には関東十刹(関東の十大寺院)の六番目に列せられました。山内上杉家の氏寺として南北朝・室町時代を通じて隆盛を極め、七堂伽藍が建ち並び500人もの僧徒を配置したと伝えられています。

仏殿には鎌倉時代の慶派による木造釈迦如来坐像(伊豆の国市指定文化財)が安置されており、若々しい表情と胸元の内衣が見える姿は鎌倉彫刻の魅力を存分に感じさせます。境内には上杉憲顕公顕彰碑や開山塔、開基塔があり、推定樹齢800年の椎の古木は国清寺創建前からこの地を見守ってきた歴史の証人です。また、この寺を舞台とした天狗伝説が3つも伝えられ、特に「天狗にさらわれた一兆さん」の話は有名です。

修行僧が食べる「国清汁」発祥の地としても知られ、建長汁とともに禅寺の食文化を今に伝えています。かつての一大伽藍は失われましたが、杉木立ちに囲まれた静謐な境内は緑豊かで清々しく、初夏には紫陽花が境内を彩ります。山道を1km登ると毘沙門堂があり、静岡県指定文化財の金剛力士像が安置されています。関東管領・上杉氏の栄華と衰退を物語る歴史ロマン溢れる古刹です。

基本情報

料金
無料
住所
静岡県伊豆の国市奈古谷1240-1
営業時間
釈迦堂は日中開扉(管理の塔頭・高岩院の都合により拝観不可の場合あり、事前確認推奨)
定休日
無休
交通アクセス
電車:伊豆箱根鉄道「大場駅」からバスで約11分、「畑毛温泉」バス停下車、徒歩約20分
:伊豆長岡駅より13分
駐車場
あり
※営業時間や定休日、料金など変更されている場合がありますので、お出かけの際は問い合わせ先にご確認ください。

マップ

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