伊豆長岡温泉発祥の地に鎮座する古社
湯谷神社は、伊豆長岡温泉発祥の地として知られる古奈地区の鎮守社です。創建は平安時代初期と伝えられ、かつては「二社権現」と呼ばれていました。御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)と少名比古那命(すくなひこなのみこと)で、大己貴命は温泉を医薬に用いることを初めて人々に教えた神として全国の古い温泉地で崇敬されています。源泉は古来「豆州古奈湯」と呼ばれ、伊豆国では伊豆山の走り湯、修善寺の独鈷の湯と共に三名湯の一つとして特にその薬効が高く評価されていました。
境内には往時のポンプ小屋の跡が今も残されています。これは昭和初期に源泉を掘削して揚湯(地下から温泉を汲み上げる)していたもので、昭和30年頃まで薬湯が湧き出ていたそうです。この温泉は火傷によく効き、子宝の湯としても知られていました。吾妻鏡には、蛭ヶ島に流刑となっていた源頼朝も古奈温泉に入浴したことが記されており、嘉禎2年(1236年)には四代将軍・藤原頼経が古奈に行きたいと願い出たという記録も残っています。大正時代末期まで共同風呂として利用されていましたが、各所に新源泉が掘削されたため湧出は止まってしまいました。
境内から社殿右手を見ると、昔の石切り場の跡を目にすることができます。伊豆石をツルハシで人力で掘り出した跡が壁面に残り、独特の世界観を醸し出しています。毎年10月10日の例祭では神輿渡御や獅子舞が行われ、五穀豊穣や無病息災を祈願する賑やかな祭りが催されます。温泉街の中心から少し離れた静かな場所にあり、伊豆長岡温泉の歴史と文化のルーツを辿ることができる貴重なスポットです。
基本情報
料金 |
無料 |
住所 |
静岡県伊豆の国市古奈1 |
電話番号 |
055-944-6377 |
営業時間 |
参拝自由(24時間) |
定休日 |
無休 |
交通アクセス |
電車:伊豆箱根鉄道「伊豆長岡駅」からバスで約3分、「長岡総合会館前」バス停下車、徒歩約7分 車:伊豆長岡駅より6分 |
駐車場 |
なし |
マップ
このスポットの近くの飲食店
このスポットの近くでできること(観光)
このスポットの近くでできること(体験)
このスポットの近くにある宿泊施設
この地域のおすすめ土産
記事が見つかりませんでした。
このスポットの近くの日帰り温泉
記事が見つかりませんでした。