約400年の歴史を誇る国指定重要文化財の代官屋敷
江川邸は、江戸時代に幕府の韮山代官職を世襲した江川家の屋敷で、国指定重要文化財および国指定史跡「韮山役所跡」の中に位置します。1600年頃に建てられた主屋は、単層入母屋造りの壮大な建物で、50坪以上もある土間が特徴です。天井を見上げると、「小屋組づくり」と呼ばれる幾何学的な木組みが広がっています。これは釘を一切使わず木材を格子状に組み合わせた構造で、現代でいう耐震構造となっており、約400年間大きな地震に耐えてきました。天井の最上部には日蓮上人直筆の曼陀羅が収められており、火除けの御守りとして江川邸を守っています。
36代当主の江川太郎左衛門英龍(坦庵)は、名代官として知られる幕末の偉人です。世界遺産の韮山反射炉の建造を手がけ、沿岸測量や品川台場の建設、日本初の洋式帆船ヘダ号の建造指揮、種痘の実施など、多岐にわたる業績を残しました。また、兵糧用として日本で初めてパンを製造したことでも知られ、邸内には「パン祖の碑」が立てられています。毎年4月12日のパンの日前後には「パンフェスタ」が開催され、当時のレシピを再現したパンを味わえます。江川邸では無料の邸内ガイドも行っており、スタッフの案内で歴史をより深く理解できます。
毎年春のゴールデンウィークと秋の紅葉シーズン(11月〜12月)には、通常非公開の内庭が特別公開されます。室町時代に造られた内庭には、千利休が見つけたという韮山竹が自生しています。韮山竹は外側に自然に割れ目が入る特徴があり、数十本に一本という貴重な竹です。秋には美しい紅葉も楽しめ、季節ごとに異なる表情を見せる庭園は必見です。世界遺産の韮山反射炉と江川邸をセットで見学できるお得な共通券も販売されています。
基本情報
料金 |
大人:750円 子供:300円 |
住所 |
静岡県伊豆の国市韮山韮山1 |
電話番号 |
055-940-2200 |
営業時間 |
9:00~16:30 |
定休日 |
月曜日(祝日の場合は翌日休館),年末年始 |
交通アクセス |
電車:伊豆箱根鉄道「韮山駅」から徒歩約3分 車:伊豆長岡駅より9分 |
駐車場 |
あり |
公式サイト |
重要文化財 江川邸 |
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